TOP>第1幕 動乱萌芽>本編 第2楽章 潜入

狭く、長く、暗い。

通風口から漏れる光へと彼らは飛びこむことになろう。

果たしてその先に待つものは・・・・・・。


本編 第2楽章 潜入



突然、アースの長い身体がブルッと震えた。
その後ろを進むタイトが彼に問い掛ける。


タイト「どうした?」

アース(ハクリュー)「いや、ちょっと冷えてきたなって。」

タイト「流石は温度変化に敏感なドラゴンタイプと言ったところか?」

アース(ハクリュー)「動かしてくれないから冷えちまったんだよ。」

タイト「状況を把握してもいないのに出来る訳ないだろう。」


レイン達は現在2階の通気管内を特注携帯で方角を確認したり距離を測ったりなどしながら移動している。
一通り2階の殆どの通風口から下の状況を確認したが、2階は予想通りアクア団員で溢れていた。
しかしながら・・・・・・。


タイト「(やはり職員の姿が一人たりとも見えない。)」


考えうるパターンはいくつかある。

アクア団が研究所を占拠した際に全員が退去させられた場合。
しかしこの場合だと既に彼らは姿を目撃されているだろうし、何より警察の類が動いているハズだ。

では既に全員がバラされているというのはどうか。
だが、これも血の匂いが全くしない以上考えにくい。
例外として絞殺などでは血の匂いはしないが、多くの人数がいる以上現実的ではない。

それにアクア団は伝承に伝わる"大雨を降らせるポケモン"を求めていると聞く。
故に狙いはここの記録や資料などであると考えられるために、どうしても研究員を使う必要がある。
だから殺しがあったと言うのも考えにくい。

まあ、目的のものを手に入れた後にどうするかは分からないが・・・・・・。

本命と思われるのはどこかに集められているということ。
それの方が監視の負担も少なく、作業をさせる研究員に圧力もかけやすい。
では、どこに集められているのか。

考えるにしても、この建物の構造が分からない以上推測は難しい
唯一確かなことは、先程の推測もあり極力早いうちに手を打たなければいけないことだ。
ということは結局は・・・・・・。


タイト「良かったな、お前の望み通り暴れられそうだ。」


タイトはため息交じりにアースへと話しかける。
対照的に興奮しだすアース。


アース(ハクリュー)「っしゃぁ!! なら早速・・・」


その言葉を待っていたかのように早速通気口から出ようとするアースを、早速タイトがまた引き留めることになった。
言葉で言っても分かりそうにないので尻尾を思いっきり引っ張るという強硬手段で・・・・・・。


アース(ハクリュー)「痛ぇ!!  なんてことすんだ!!」

タイト「ふざけるな、お前の様子だと考えなしに暴れて面倒なことになりそうだからな。」

???「誰だ!?」


階下から聞こえた男の声。
恐らく先程のアースの叫び声で気付かれてしまったのだろう。
タイトはやれやれといった風にアースに話しかける。


タイト「ほら、言わんこっちゃない。
    いいから俺の指示通りに動くんだ。」

アース(ハクリュー)「へぇへぇ、分かりましたよ。」

タイト「よし、俺が先で降りる。
    お前は合図したらすぐに降りられるよう準備しておけ。」


それだけ言うとタイトはそっと通気口を外し、階下の光の中へと飛び込んでいった。


























アクア団員「イズミさん、関係データの消去がバックアップも含めて完了しました。」

イズミと呼ばれたリーダーらしき女性「本当に完全に消すことが出来たのでしょうね。」

アクア団員「なんならサーバも破壊しましょうか?」

イズミ「いいわ、それじゃあマグマ団と同じだもの。」


桃色に染めたややパーマがかった髪が目立つ長身の女性。
彼女はアクア団No.2の位置にいる幹部であり、今回の研究所占拠はそれほど重要視されていると言うことだ。

事実、このお天気研究所はマグマ団にしてもアクア団にしても重要な場所だ。
ここに保存されているデータを手に入れれば、自分達は"伝承のポケモン"に近付き、相手を"伝承のポケモン"から遠ざけることが予想される。
そして"伝承のポケモン"に頼らずとも大規模な天候操作を行うことが出来るようになる可能性を秘めたデータがあると言う噂もある。

だがその分警戒もされており、警備体制はなかなか厳しい。
それに片方が占拠すればその匂いを嗅いでもう片方が必ず出張ってくる。
今まで互いに牽制しあって手が出せなかった場所ではあるが、先にマグマ団の起こした大きな事件があった。
だから多少強引でも手を出すことをアクア団のリーダーであるアオギリは決めたのだ。


研究員「これから私たちをどうするつもりだ!?
    始末するのか!?


させられていた作業が終わったことで研究員は声を荒げる。
用済みであり、かつ口封じのために殺される可能性は低くないことを彼は分かっていた。

が、それに対してイズミは首を横に振る。


イズミ「いいえ、私たちはマグマ団は全ての命の母たる海を愛する集団。
    だからそんな母に背く殺しなんてことはしないわ。
    ただ・・・・・・そうね。」


イズミはまとめて拘束している研究員やその家族から少し離れた所で、一際厳しく監視されている若い研究員の方を向く。

彼も当初は他の者と一緒に拘束されていた。
しかし研究データを手に入れる段階である団員がパソコンの使用者を尋ね、そして名を挙げられたのが彼だった。
隔離されたのはそれからだ。


イズミ「彼だけは解放しないで一緒に連れて行くわ。」

研究員「一体あいつがどうしたと言うんだ。」

イズミ「それはあの子に訊いてちょうだい。
    なんなら彼自身から身に覚えがあることを話して貰ってもいいんだけど・・・・・・。」

監視されている研究員「ナニモイウコトハナイ。」



























基本は奇襲。
不意を突ければ会社で身に付けた格闘術で瞬時に制することが出来る。

先程アースの"巻き付く"で拘束して気絶させた団員から無線を奪い、そして念のために声は携帯電話の録音機能を使って団員から頂戴した。
そして通信の内容から同じ2階にある部屋に職員が集められていることが判明。
その場所を目指して、臨戦態勢のまま進む。


アクア団員「ぎゃっ!!

アクア団員「をろあ!!

アクア団員「ひでぶっ!!


遠距離や中距離の相手にはアースの竜の怒りや巻きつく、近距離相手にはタイトの格闘術。
後者が殆どであったが状況に応じてこれらを使い分けてアクア団員を千切っては投げて行く。


アース(ハクリュー)「また冷えてきたな・・・・・・。」

タイト「体なら動かしただろ。」

アース(ハクリュー)「ここの空調がイマイチなんじゃないか。」

タイト「どうだかな・・・・・・よし、あそこだ。」


角から職員たちが捕らえられているらしい部屋の方を覗く。
部屋の扉をの前には茶髪の女性のアクア団員が1人。
1人しかいないのと距離からいえば不意を突いてアースの巻き付くを使うのが妥当か。
取り敢えず場所が場所なだけに少し様子を見ることにした。

様子を見始めてすぐに彼女に動きがあった。
今まで真っすぐに正面を向いていた彼女が横を向く・・・・・・が横にあるのは壁だけ。
集中が途切れたのだろうか。


アクア団員「へぇ。」


彼女は壁に向かってそう一言呟いたようだった。
あくまで読唇術によるものなので絶対とは言えないが、妙な言葉だ。
壁に何か落書きでもしてあったのだろうか。
まあ、なんにせよ集中が切れているとなれば今がチャンスだ。


アクア団員「そこから出てきてもいいのよ。」

タイト「(気付かれた‥‥‥のか?)」


突然、彼女は大きめの声でそう発した。
だが不用心に姿を現わすこともない。
ひょっとすると彼女なりの警備の仕方なのかもしれない・・・・・・いささか不自然だが。


アクア団員「もう身を隠す必要はないわ。」

タイト「まさか気付かれるとは思わなかったが・・・・・・気付かれたなら仕方がない。
    そこをどいてもらうぞ。」

アクア団員「いいわよ。」


角から現れたタイトに彼女は全く動じない。
やはり本当に気付かれていたのだ。

そして彼女は言葉の通りに扉の前からどいて道を空けた。
当然、タイトはこれを訝しく思う。


タイト「・・・・・・罠に嵌めようとしているのか?」

アクア団員「そうじゃないわ、もう用は済んだんだもの。
      だからあなたがここに入っても同じだし、職員も解放してあげればいいわ。
      それにもうすぐ撤退命令が全員に出るでしょうし。」


やはりこれも言葉の通り、すぐに研究所内にアナウンスが流れだした。


"ミッションは完了した、全団員は速やかに撤退を始めよ。 繰り返す・・・・・・・"


アクア団員「ね。」

タイト「逃がすか・・・・・・!!」


先程行動を制限した団員がいる。
何人か警察に突き出せれば今回の件について色々と知ることが出来るはずだ。
彼女に敵対する意思がまるでないことからタイトは後ろを振り返って走り出した。

だがその進路を塞ぐようにして彼女はスターミーを繰り出す。


アクア団員「職員の皆を解放するのは自由よ。
      でも撤退の妨害をするなら、私は貴方をここで足止めするわ。 "コスモパワー"!」

スターミー「Yeah!!」


スターミーはコアに大宇宙<おおぞら>を映し出す。
これはスターミーが宇宙からの波動を自身に取り込んでいる証拠だ。


アース(ハクリュー)「ならば倒して行くまで!」

タイト「待て!」

アクア団員「"リフレクター"!」


アースは"ドラゴンダイブ"で一気に距離を詰める。
その眼前にはスターミーが創り出したエネルギー結晶体の壁が現れた。

リフレクターにアースが衝突した衝撃がスターミーを襲う。
だが、先のコスモパワーもあってか大したダメージはない模様だ。


タイト「(まずい!)」

アクア団員「"コスモパワー"!」


スターミーは自身の能力アップに専念している。
しかしレインはこれに違和感を覚える。

今のは確実に反撃が通る状況だ。
"冷凍ビーム"や"吹雪"ならばアースにはかなりの痛手を与えることが出来る上にあわよくば一撃で戦闘不能にできる。
それらが使えないにせよ"コスモパワー"が使えるレベルならば"高速スピン"で弾き飛ばすなりも出来るはずだ。

彼女は本当に足止めに専念つもりか。
ならば目には目を、足止めには足止めをだ。


タイト「アース、"電磁波"を使え!」

アクア団員「("身代わり"を作っても間に合わないからここは・・・・・・。)
      "スキルスワップ"を使って!」


電磁波はスターミーを襲い、淡い緑の光がスターミーとアースの両方を包む。
この攻防での勝者はスターミー。


タイト「(まさかこいつの特性が裏目に出るとは。)」


スターミーはすぐに表皮を脱ぎ捨てた。
"スキルスワップ"によりアースから手に入れた特性は"脱皮"。
普段ならば非常に有利なこの特性を逆に利用されたのだ。


アクア団員「急いで"身代わり"を作って!」

スターミー「Yeah!!」


"身代わり"はすぐに作りだされた。
これで身代わりが壊れるまでは電磁波は通用しない。


アクア団員「・・・・・・!!」

タイト「(何かに驚いた・・・・・・?)」


一瞬だが彼女は膝を少し落とすという驚いた時と同じ反射行動をとった。
絶対優位な状況にも関わらずだ。


アース(ハクリュー)「どうすんだ?」


つい忘れていた。
この隙に何かしら手を打ちたい所ではあるが・・・・・・。


タイト「・・・・・・お前だけで何人か確保できるか?」

アース(ハクリュー)「は?」

タイト「どうなんだ。」

アース(ハクリュー)「そりゃあ、さっきみたくやれば。」

タイト「ならば"高速移動"でこの場から離脱するんだ。」


基本的にレベルアップで覚える技しか使えないのならばこれしか手は残されていないようなもの。
やはりここでも不意を突くしかない。
だが、次にいつ隙が出来るかは全く分からない。

そしてタイトは先程ミスを犯してしまった。
それは向こうに"電磁波"を見せてしまったこと。
脱皮が出来なくなった今、向こうがとってくる手は・・・・・・。


アクア団員「・・・・・・ミスティス、こっちも"電磁波"をお見舞いしてあげて。」

ミスティス(スターミー)「Yeah!!」

アース(ハクリュー)「うっ・・・!!


電磁波に為す術なくさらされるアース。
微弱な電気が神経を麻痺させてしまう。
これで高速移動に頼った手は使えなくなってしまった。


アース(ハクリュー)「おい、"まひなおし"でも"なんでもなおし"でもいいから持ってないのか?」

タイト「悪いが持ち合わせていない。
    あったとしても中々隙は見せてくれそうにないがな。」


もとより状態異常の回復は脱皮頼みだった。
潜入の際の装備は極力軽い方がいいため、あるのは何個かの"すごいきずぐすり"くらいだ。

しかし相変わらず向こうから攻撃をしてくる様子は見られない・・・・・・このまま撤退し終わるのを待つしかないのか?


アクア団員「・・・・・・!!」


突然彼女は戸を勢いよく開けてボールを後ろに投げた。
遠目に見た所、美しい複数の薄澄色の尾のある後ろ姿からどうもキュウコンのようだ。
そしてすぐに炎が放たれたのを確認出来た。
キュウコンに隠れて相手の姿は見えないが"来客"だろうか?


アクア団員「イズミさん、足止めしてるうちに早く逃げて!」


すぐにこちらを向くかとも思ったが、彼女は一向にこちらを向く気配がない。
"来客"と交戦中だと思われるがさっきの言葉から考えて向こうでも時間稼ぎを図っているのだろうか。

今なら彼女の方に攻撃を加えることが出来ないこともない。
しかしスターミーがいる以上、後ろを取られることになり危険。
と、彼女は突然振り返ってスターミーに大声で呼びかけた。


アクア団員「ミスティス、そっちは適当に時間稼ぎをしておいてちょうだい!」

ミスティス(スターミー)「Yeah!!」

アース(ハクリュー)「ナメやがって・・・・・・。」


しかしこれで大きな隙が出来たことになる。
だから今度はタイト自ら動く。


タイト「俺が道を開く!」

アース(ハクリュー)「動け・・・!!」


アースも麻痺に抗って高速移動に備える。
だが相手はまだ上手だった。


タイト「がっ・・・!!」


突然の"不意討ち"にタイトは倒される。
"不意討ち"を行使した主は壁の中からその姿を現した。


ゲンガー「やっぱりこっちにいて正解だったか?」

ミスティス(スターミー)「Good!」


スターミーの身体が発光を始めると同時に傷は修復され、力がみなぎっていく。
仲間が来たことで"自己再生"する余裕が出来たのだ。


ゲンガー「ここは俺がやるから、お前は向こうに回って盾になってやれ。」

ミスティス(スターミー)「Yeah!!」

アース(ハクリュー)「逃がすか!」


スターミーはまるで円盤のようになりタイトとアースの頭上を高速で飛んで行った。
そしてアースはスターミーを追おうとするも、何故か体がそちらへ向かない。
勢いを付けてもダメ、だが首だけはそちらの方を向けることが出来る。


アース(ハクリュー)「なんだよこれは!!」


理由は単純だ。
アースはゲンガーの"黒い眼差し"を見てしまった。
もう、ゲンガーから逃れることは出来ない。
使用者であるゲンガーを倒すか、ゲンガーがアースの前から消えるまでは。


タイト「やるだけ無駄だ、それくらいにしておけ。
    しかし・・・俺の居場所がバレたのはお前のせいか・・・・・・。」

ゲンガー「ああ、その通りだ。
     もしものことがあったら困るから俺は出て回ってたんだ。」

タイト「・・・・・・いつから気付いてた。」

ゲンガー「一応は通気管を移動してるのは見たな、うん。」

タイト「こいつが時々冷えると言っていたが・・・・・・お前だったのか。」

ゲンガー「ゲンガーに慣れてないなら多分そうだろうな。」


ゲンガーから発せられる強力な霊気は慣れない者が近付けば寒気を感じるほど。
そのために事実でこそないが、ゲンガーの存在は周囲の気温を下げるとまで云われるほどだ。


ゲンガー「まあいいや、俺も足止めさせて貰うとしよう。」


しかしタイトには打つ手がなかった。
今回は麻痺が効くとしても"黒い眼差し"を見てしまったせいで戦闘から離脱することは出来ない。
そしてアースはともかくタイトの格闘術は霊体であるがゆえに恐らく通用しない。
これは攻撃が効かずに苦しんださっき以上に火力が足りないことを意味する。


タイト「気合十分のようだが、何にも手はないぞ。」

ゲンガー「なら、まあ、ゆっくり待とうや。」

アース(ハクリュー)「・・・・・・あんなこと言ってるけど、いいのかよ。」

タイト「向こうから手を出す気はないようだし、構わないだろう。」

アース(ハクリュー)「納得いかねー。」












そして時間は過ぎて行く。
タイトは諦めて壁にもたれかかり、静かに座っていた。
聞こえて来る物音から察するに、隣の部屋での戦闘はまだ続いているようだ。

アースは逆に麻痺した身体でゲンガーに対し、ずっと攻撃を試みていた。
だが相手の方はそれを面倒臭そうに相手している。
まるで大人と子供のケンカだ。


ゲンガー「(まだか・・・・・・?
      俺もそろそろ疲れて来たんだけど・・・・・・。)」


もう1時間以上は過ぎている。
流石にここまでくると面倒になってくる。
そんな時、奥の部屋から"妖しい光"が漏れ出してきた。


ゲンガー「悪い、ここまでだ。」

アース(ハクリュー)「なっ!」


今までちょっかいを出してくるアースを適当にいなしていたゲンガーが突然自分から動いた。
溜めもなしで放たれた"悪の波動"にタイトもアースも怯んでしまう。


アクア団員「メンスール、ありがとう!」

メンスール(ゲンガー)「待ちくたびれたぞ!」

タイト「待て!」


すぐ横を走り抜けるアクア団員に向かって叫ぶも、肝心の身体は怯んでいて出遅れてしまった。
しかしタイトと違ってアースには長いリーチがあった。
アースは彼女を狙ってその長い身体に体重を乗せて"たたきつける"・・・!!


アース(ハクリュー)「届け!」

ミスティス(スターミー)「Brockade!!」


またもスターミーによって攻撃は阻まれてしまった。
"たたきつける"をまともに受けたスターミーだったが相変わらずダメージは殆ど無さそうだった。


アクア団員「それじゃあね。
      ミスティス、"テレポート"お願い!」

ミスティス(スターミー)「Yeah!!」


そして彼女達は消えた。
だが今は職員達を解放するのが先だ。
"テレポート"で逃げられたのだからどうせ追うことは出来ないし、今考える必要もない。

ようやく開けられた道を通ると、緑のバンダナを巻いた男が1人立っていた。


緑のバンダナをした青年「"先客"か?」

タイト「あんたこそ"来客"か?」

バンダナ青年「そういうことにしておくか。
       ところで君がタイトさんなのか?」

タイト「そういうあんたは?」

ユウキと自称するバンダナ青年「俺はユウキ。
               まあ、色々あってな・・・俺もオダマキ博士に頼まれてハルカを探しに来て、ここに辿り着いたって訳さ。」


彼は部屋の隅を指差しながらそう言った。
指差した先には縄で縛られた研究員やその家族がおり、その中に探していたオダマキ博士の娘もいる。

先程この青年がさりげなく言ったが、彼女の名は"ハルカ"。
タイトの予想通り、やはりこの場所にいたのだ。

そして彼女は自分達の目の前で会話をしているタイトとユウキに話しかけてくる。


ハルカ「ねえ、話す前に早くこの縄解いてくれない?」

ユウキ「そうだった、ワリィワリィ。」

タイト「(ま、何はともあれこれで任務は完了か・・・・・・。)」


Partner's Date
タイト
ユウキ
ハルカ
Pokemon
ハクリュー(NN:アース)



>>To be continued!!

<次回予告>
任務は一応成功。
彼らはミシロタウンへと戻ることになる。
タイトが進むことになる道は果たしてどうなるのか。
※なお、この次回予告には多少の嘘が含まれています